設計スタッフの徒然話

東山魁夷館

こんにちは。

気が付くともう11月。年賀状売り出しやクリスマス商品が目に付くようになり、
せわしい12月が近づいて来るのを感じます。

忙しくなると思うと現実逃避したくなるもの。
どこかしずかーな場所へ1人で行きたいものです。
今だったら久しぶりに信州長野の信濃美術館へ行きたいですね。

信濃美術館は、「牛に引かれて善光寺参り」「一生に一度は善光寺参り」で
有名な信州善光寺のお隣、城山公園内にあります。
http://www.zenkoji.jp/
http://www.npsam.com/

この信濃美術館の中に、私の好きな画家の一人である、
東山魁夷さんが寄贈された作品が別館(東山魁夷館)へ展示されているのです。

東山さんの作品を一言でいうと、『静寂』ではないでしょうか。
ピンと張り詰めた澄んだ空気の中にある『静』と、やさしさを感じる『ぬくもり』。

『動』である作品の中にも、この2つを私は感じます。
(特に好きな作品は、“緑響く” “行く秋” “花明り” “静唱” “夕静寂”などなど。
機会がありましたら是非ご覧になってください。)

私はお礼状を出す時には、季節に合わせて東山さんの作品か、
いわさきちひろさんの作品の絵葉書を使います。

展覧会等で東山さんの絵葉書が発売されていると、買いだめしてくるのですが、
最近手持ちが少なくなってきたので、そろそろ長野に行かなくてはと思います。

もちろん今の時代、インターネットで手に入るのですが。。。結局行きたいんですよね。
この東山魁夷館は、建築物としても私のお気に入りです。

なにがお気に入りって、ロビーから見る池の水面はため息がでます。

静かな作品を見て、ガラス越しにこの水面に対面すると、
自分も東山さんの作品の一部になったような気がします。身体が浄化されていくような感覚です。

http://www.link-lines.com/business/archi/Nagano/Higasiyama.htm

善光寺のこの水面がいいんです

身体が浄化されるついでに(?)善光寺参りもしてきましょう。

お勧めは、午前中に善光寺へ行き、お参りをした後
地下の回廊を巡る『お戒壇めぐり』(注)を経験し、
明るい世界へ戻ってきたら信州蕎麦を食べ、美術館へと向かいます。

信濃美術館を一巡りした後で東山魁夷館へ行き、
『静寂』へ触れた後は館内喫茶のCafeKaiiで一休み。

窓越しの池と庇に反射する水の光で時を忘れ読書など。。。

時間があれば城山公園内散策や、お子さんがいらっしゃったら
敷地内の動物園へ行かれるのもいいでしょう。桜も有名だそうです。

書いている内にどうしても行きたくなってきました。
かといって休みの合わない主人を置いてでは、『静寂』を堪能できない。

誰か城山公園で子供と遊んでくれて、
私に『一人っきりの時間』をプレゼントしてくれる人、どこかにいないかなぁ。

(注)『お戒壇めぐり』・・・瑠璃壇床下の真っ暗な回廊を手さぐりでめぐり、
本尊の下にある極楽の錠前にふれ、本尊と縁を結ぶというものです。

お戒壇めぐりは、死の疑似体験と光のありがたさを知るといわれています

東山魁夷『行く秋』         いわさきちひろ『雪のなかを走る子ども』
絵2      絵1

ページトップへ